石窯リフォーム6

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土台を据え、柱を立ち上げていきます。

 

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苦労して細工した仕口。

この材料は某ホームセンターで買ってきた75ミリ角の防腐木材とかいうやつです。あらかじめ面取り(角を丸くする)してあるので可愛い感じの材料です。

‥が、この面取りがくせ者で、非常に寸法が計りにくいんです。

それ以前に75ミリというのがそんなに正確じゃないのでほんとに苦労しました。

 

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なんで屋根をつくるかというと、石窯は水に濡れたら良くないからです。暖まりが悪いだけでなく、濡れた窯を急に熱すると爆発したりの危険もあります。

断熱モルタルも、雨ざらしにするとボロボロに崩れてくるらしいです。

 

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屋根の垂木まで出来ました。

この上に合板をはって、普通の建物なら防水ルーフィングを施工するんですが、ま、こんな建物ならそこまではいいかと合板に直接ガルバリウムの波板で仕上げました。

 

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で、なんで窯が茶色くなってるんか、ちゅう話ですわ。

真っ白よりはええかと思ってな‥。

『柿渋』塗ってみたんやわ。

こんなんなってもた。

こんなことなら漆喰に顔料いれたほうがよかったよな。

 

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後ろ姿。

煙突がかっこいい。

写真ではわからないですが、土台をとめているアンカーボルトの出を5〜10ミリほど短くミスしておりまして、ナットの上までボルトが出ていない場所があります。また暇なときに座金部分をノミで掘って、しょんとしようと思います。

ホールダウン金物(基礎と柱を引き寄せる)はバッチリでした。

 

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完成後、試運転をかねてピザパーティーをしたあとの写真です。

試運転は大成功でした!

窯の温度が250度付近まであがる時間が今までとは段違いです。煙突も長くなったので煙を引っ張る力もずいぶんあがっています。屋根が木造だけに窯の正面からの熱気を心配していましたが、これも問題なしでした。

柿渋もいいぐあい(?)にはげて、ちょっとウェザリング塗装(古びたように見せる塗装)っぽくなったんちゃうかしら?

 

というわけで、2018年春の石窯リフォームプロジェクトでした。

制作期間だいたい1ヶ月。

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がらりと変わって材料の『きざみ』です。木材を接続する部分の仕口とか継ぎ手とかをつくる作業です。上手く仕上がっているように見えますが、よく見るともひとつです。

こういうことをすると、やっぱ本職の大工さんはすごいよな、と思います。わしの腕ではこれが限界やわ。

上に乗っているええかげんなメモが設計図。

 

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窯の方は断熱モルタルの周りに漆喰を塗って仕上げました。

うーん。白すぎる。

眩しい‥。

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断熱モルタルを塗るんで『ラス』(金網)をつけます。

これが無いとモルタルが剥離する可能性が高くなります。でも、金属の熱膨張の影響でモルタルにヒビがはいりやすくなるという考えもあるんで悩ましいところです。

断熱モルタルのメーカーさんに質問したら、ラスは施工してくださいとの返事がありました。

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後ろ姿。

 

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これが断熱モルタルのアサヒライトキャスターです。旭硝子AGCセラミックス株式会社製です。窯本体をつくったときの耐火レンガ、耐火コンクリート(アサヒキャスター)もAGCセラミック製です。こういったDIYの窯つくりにも理解のあるいいメーカーです。

アサヒライトキャスターは軽石風な仕上がりで断熱効果があります。

耐火レンガの窯本体はガンガン熱をためて欲しいんですが、その熱が空気中に逃げていかないようにするわけです。

 

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5センチぐらいの厚みになるようにコテ塗りしました。

左官仕事は楽しいです。このライトキャスターは施工性がかなりいいんで、分厚く塗っても垂れてきたり膨らんだりしません。といっても一気に5センチは塗ってませんよ。2度塗り(3度塗りやったかな?)して厚みをだしています。

でも普段あまりしない作業は体中の筋肉が悲鳴をあげます。

 

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2日ほど自然乾燥させたら、窯に火を入れて断熱モルタルに『焼き』をいれます。

メーカーさんのマニュアルでは「ちゃんと火入れをするように」ってなってるんですが、窯の中からしか火を焚けないんで外側はちゃんと熱をかけること出来んよな。

 

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焦って急に熱を加えすぎたか、ヒビがはいりました。

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ヒビのところから水分がしみ出しています。

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木の杭を打ちます。これに糸を張ったり、型枠したり、アンカーボルトをセットしたりします。

手前のピンコロ石は、解体したなかで綺麗なものを選り分けています。使えそうな綺麗なやつは再利用します。

 

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この写真ではピンコロ積みは終わっています。外側に1列(3面)広げました。写真は、そのあとコンクリートの台座を流した時です。

作業の流れは、ピンコロ積み→台座用の型枠→コンクリートを流す→頃合いをみて型枠を外す→洗い出し仕上げをするため硬化を遅延させるやつを吹き付け→ラップで養生、です。

適当な時間をおいて養生を外し、水をかけて石を現したら洗い出し仕上げの完成になります。

 

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鉄で枠を作って扉を移植しました。

さらっと言ってますが、これも結構手間がかかって大変でした。

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3月某日。

とりあえず破つっていきます。

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中に諸悪の根源であるところの断熱材がちらりと見えています。

白いやつです。

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半日かかってここまできました。

やっぱり断熱材はジトジトに湿っていました。

 

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しんどかった。

解体ででた『ガラ』は最終的に800キロを超えました!

全部終わったあとにトラックをレンタルして近江八幡市の処分場に持ち込みました。運ぶの大変やったわ。

処分場の費用も2万円近くかかりました。

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今年(2018年)の3月、石窯をリフォームしようと思い立ちました。

なんせ窯が暖まるのにすごい時間と大量の薪が必要になってきたからです。

詳しくは本家ブログを見てくだされ。

https://shiga-bochu.jp/blog/2018/03/19/石窯を改造するわし%E3%80%82/

 

で、改造案をイメージしてみました。

石窯リフォーム案のコピー

こんな感じで仕上げたろうかいな、と。

この画像は本家ブログでも使っていますが、2013年に石窯をつくっている時の写真の上からお絵かきしています。

石窯つくってからもう5年も経つんやなあ。